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「この世で一番大事な『カネ』の話」

という本を読みました。 私のお気に入りの西原理恵子先生の著書で、その生い立ちや青春を過ごす中で得た「豊かさと貧しさ」、「働くという事と生きるという事」がストレートに表現されていていろんな言葉に共感してしまいました。 私自身、家が商売をしていた事もあって「お金」はとても身近なものでした。 なんか買ってもらうにも「それ買おうと思ったらタバコ○○個売らんとあかん!」といわれたものでした。(当時で1箱150円のタバコで15円のもうけ) それを解らせるためだったのか、単に忙しかったからなのか、食堂の端っこにあるタバコ屋の出窓(?)に座ってよくタバコ屋の店番(食堂と一緒にタバコ屋もやっていた)をしていたもんです。自分なりにヒマが嫌なんで道行くタバコすってる人に「おっちゃん、タバコいらん?」「おばちゃん、コレ新発売のタバコやで」と声をかけて売り込んだりもしていました(笑) そうやって売れて行くのが楽しくて、タバコを買いにきたお客さんに「おっちゃん、ついでにおでんも食べていってーな」としまいには食堂の客引きまがいの事までやってたら「いらんことせんでええ!!」とオヤジに怒られたりもしましたが。。。 そういうオヤジも、私があまりにおいしそうにご飯を食べるので、「どうせ食べるなら店の外から見える席に座って食べろ」と言うこともありましたけどね(笑) そんなこんなで、家族の中心は全部商売に関する事。遊ぶ暇があったら店開けとかな、仕込みしとかな、米炊いとかなという具合に、年中無休で店の事ばっかり。もちろん、週末に家族でお出かけなんてこともなかったし、家族で食卓囲んで団らんってこともなかったです。 でも、そんな事に慣れていると、たまに用事があって店が閉まってだ〜れもいない店を見るととてつもなく寂しいんですよね。にぎやかなのが当たり前っていうか、酔っぱらいのおっちゃんが、酒臭い息で真っ赤な顔して、「ぼうず〜、勉強せぇよ〜」といってくるのが嫌で嫌でしかたなかったのに、店の光景が視界から消え、喧噪が静寂に変わると、なんともいえない、世の中(といっても自分の家族とかそんな半径ですが)がどないかなってしまうんじゃないかって思ったもんでした。そんな日に限って、怖い夢見たり、おねしょしたり!? テレビで見て憧れたアットホームな光景もそこにはなくて、ドライブに出かける「ニューライフ(?)」もにおいすらしなかった